産後の抜け毛の原因は女性ホルモン?

産後の抜け毛とは?

産後の脱毛は妊婦さんだと結構多くの方が知っている情報です。

現在はさまざまな妊娠・出産の情報誌やインターネットサイトができて、情報を得るだけでなく出産前の準備などが手軽に行えるようになりました。産後脱毛症に良い育毛剤の紹介や体験談などが特集として組まれていることさえあります。

産後の抜け毛は出産した多くのが経験することです。

産後2か月程度たったころにはじまり、枕についた抜け毛が増えたり、シャンプー時に髪の毛がからみついて来たりすることで気づくことが多いようです。よく「産後脱毛症」とあらわされることもありますが、円形脱毛症のような疾患ではなく、産後にあらわれる生理現象です。

産後脱毛症はなんで起こるの?

産後の脱毛は体内の女性ホルモンのバランスが変化することで起こります。

妊娠中は卵巣からエストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンが活発に分泌され、女性が赤ちゃんを成長させるのに適した身体となるように作用しています。

しかし、出産すればその必要はなくなりますよね?

ですから出産後はそれらの女性ホルモンの分泌量が妊娠前の分泌量に戻り、体内で少しずつ代謝されて数カ月で体内の女性ホルモン量が元通りになります。

産後2か月くらいで脱毛が現れるのはそのためです。

産後脱毛症をもっと詳しく知ろう!

毛の成長には様々な成長因子や増殖因子が関与しています。

因子というとイメージが付きにくいですが、簡単に言うと成長や増殖を促すタンパク質や糖がくっついたタンパク質です。血管内皮細胞増殖因子(vascular endothelial growth factor):VEGFやIGF、HGF、KGFなどがあります。

これらの因子が毛乳頭細胞に働きかけて毛の成長が促されるのですが、その中でもエストロゲンにはVEGFの分泌量に与えることがわかっています。

エストロゲンの分泌が増加するとVEGFが増加し、毛包周囲の毛細血管が発達して細胞分裂を行うための栄養素や前述のような因子が安定して毛乳頭細胞に運ばれるため、毛の成長が促進され、成長期が伸長します。

妊娠中に毛深くなるという話を聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、それは毛の成長期が長くなることで脱毛が減少するためなのです。

しかし、出産後は女性ホルモンの分泌量が減少し、抜けずに引き止められていた毛がホルモンの減少と共に抜け始めます。これが産後脱毛症です。

産後の脱毛が止まらないことってあるの?

産後の脱毛は半年から1年位でもとの脱毛量に戻ると言われていますが、中には1年以上、数年たっても脱毛量が減少しないという症状が出てしまう方がいます。

これは産後のホルモンバランスの変化による脱毛から他の要因で起こる脱毛へと原因が移行していることが考えられます。それはストレスや疲労、頭皮の糖化、加齢によるものなど様々な原因があります。

もしあまりにも脱毛が続くようであれば一度婦人科や皮膚科(血液検査ができるところ)を受診してみるとよいでしょう。検査を行うことで血漿中の女性ホルモン濃度の他、白血球数などストレス指数を知ることもできます。

自分の身体を正しく知ることで正しい判断ができるのです。1人で悩まずにまずは医師の診察を受けてみるようにしましょう。